ユニゾン(UNISON SQUARE GARDEN)のインタビューをまとめてみました。
1ユニゾンファンである私が、インタビューを読んで面白かったものを紹介します
※ちなみに以前は「ユニゾンの天才 田淵さん」について語りました
目次
【UNISON SQUARE GARDEN】ファン必見のユニゾンのインタビューまとめ
ユニゾンスクエアガーデンに関する話をまとめました。
ユニゾン結成前はBRAHMANのコピーバンドだった
BIGMAMAとユニゾン結成前の話をしています。
BRAHMANのコピーバンドだったらしいです!
柿沼広也(BIGMAMA / G, Vo) そうそう。「今まで観た中で一番うまいBRAHMANのコピーバンドですね」って話しかけたの覚えてる。それが彼らだったんです。当時は4人編成だったっけ?
斎藤 うん。その頃はまだUNISON SQUARE GARDEN結成前だしね。
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ユニゾンメンバーが好きなバンドはBIGMAMA
ユニゾンメンバー3人が好きなバンドはBIGMAMAらしいです。
斎藤 僕ら3人は好みの音楽の違いもあって、好きなバンドもバラバラ。それでも3人が口をそろえて好きだって言えて、人間としても好きだと言えるバンドってBIGMAMA以外あんまりいなくて。イベントに呼ぶにしても、3人のうち誰かが呼びたいって思うバンドを挙げて、みんなで話し合ってからそのバンドに出てもらうっていうパターンが多いんですよ。本当にBIGMAMAは僕らにとって、貴重で大事なバンドだよね。
ヴァイオリンが特徴的なバンドです。
この曲(秘密/BIGMAMA)が初見にはオススメ!
ベストアルバムも出てますね。
ユニゾンのバンド名の由来と命名について
斎藤くんいわく、カタカナの「ユニゾン」というバンド名はダサいという自覚はあって、そこに英単語をふたつくらいくっつければなんとかなるなと思って、「UNISON SQUARE GARDEN」という名前を考案したそうです。2004年10月の大塚CAVEから、このバンド名を使用。ニューヨークのアリーナ会場「MADISON SQUARE GARDEN」をもじった命名でしたが、宏介もあまりそれを強く意識したわけではなく、なんとなく語呂がよかったからとのこと。田淵は斎藤くんからメールが来て、「あ、いいんじゃないですか」って思ったそうです。当時まだマジソンスクエアガーデンを知らなかったらしい。
こういう話もありましたw
斎藤:話を戻すと(笑)、僕の斎藤の“斎”は斉唱の“斉”じゃないですか。その文字を辞書で調べていたら“UNISON”なんです。で、この単語を使った3単語のバンド名にしようって話になって、いくつか適当に言ってるうちに“UNISON SQUARE GARDENっていいね!”って決まったんです。
田淵:高田馬場のマクドナルドで決めたんだよね(笑)。
斎藤:だから…誰かに憧れてバンドを始めた、とか、こういうバンドになろうっていう目標があった、というより、自分たちが出した音に衝撃を覚えて一緒にバンドをやろうと思った、という方が近いですね。自分達で曲を作ってライヴでやって、また新しい曲を作って…を繰り返していくうちに、だんだんと自分達の進むべき道が見えてきたっていう。
UNISON SQUARE GARDEN、メジャー・デビュー「センチメンタルピリオド」大特集 INTERVIEW | BARKS
デビュー前夜のNICO Touches the Wallsとの話
トミナガ: そのYAMAHAの東京予選はどこでどんな感じだったの?
斎藤: 渋谷のRUIDO K2で、20組くらい出たのかな。順番に2曲ずつ披露していって、YAMAHAの社員さんが審査をやっていて、最後に合格者発表っていって2組発表されるんですけど、それでうちとニコ(NICO Touches the Walls)が選ばれたという。
ニコもスゴいバンドですが、同時期だったんですね。
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ユニゾンスクエアガーデンの曲作りに関する話題まとめ
ユニゾンの曲づくりに関する話をまとめました。
歌詞は最後にポジティブにしたい
「歌詞は最後にポジティブにしたい」という話。
だからといって「地に足つかないこと」は言わないのが良いですよね
EMTG:特に表れている感情って苛立ちや焦燥感だと思うんですけど、そういう感情が歌詞を書く原動力になったりはしますか?
田渕:あるんじゃないですかね、多分(笑)。歌詞は最後にポジティヴに持っていきたい、けど体のいい、願えば夢は叶うみたいな歌詞は書かないようにしています。現実はつまらないです、僕もつまらないと思っています、でも、そうじゃないでしょってことを、基本的には歌っていると思います。ただ、僕らがこういうところで語る真髄みたいなことは、最後に届けばいいと思ってるんです。第一には、音楽って楽しいねっていうことに気付いて欲しくて、深く掘った時に、こういうことを考えてるんだって行き着いてくれたらいいかな。UNISON SQUARE GARDEN、ニューアルバムリリース!「僕らは歌に重きを置いてきたから、まずそこを示さなきゃ」 | スペシャル | EMTG MUSIC
別のインタビューでも言っていました。
歌詞にすることは最後はポジティブに持って行かないと僕は気が済まないんです。やっぱり未来を歌いたいなってすごく思う。自分が当たり前だと思っていることが人に話してみると案外そうでもなかったことがあったんですけど、そこで引っ込むのが嫌で。世界は変わりませんよって言われても、自分は変わるって思わなければ居心地が悪いなというか。それがこの「ライドオンタイム」にはつながってると思う。
【UNISON SQUARE GARDEN】誰かの目が覚めたり、夜が明けたり、何かのきっかけになればいい | OKMusic
一方で、歌詞に関してはこんなことも言っています。面白い。
田淵:デカいこと言っていますけどね(笑)。こんな歌詞が嫌い、とかもあるじゃないですか。例えば《永遠に愛してる》とか、永遠ってすぐ死ぬじゃないか?って。そういうの削ぎ落していくと、1個か2個しか書きたいことがなくなるんですよ。ただ、これってバンドが行き詰まっていると出来ないですよね。そうなると、みんなが共感する歌詞とは?って、研究する方向に走り出すから。僕も、そうなりかけた時期はあったし。
UNISON SQUARE GARDEN結成10年目の意思が1つになった新シングル! | スペシャル | EMTG MUSIC
日本語歌詞へのこだわり
鈴木 J-POPの影響が強いですね。田淵は一時期、洋楽を死ぬほど聴いてましたけど。でもあまり響かなかったんだよね?
田淵 そうそう。ま、死ぬほどってのは大げさですが、ひととおりはチェックしたのかな。人並みに話ができるレベルには聴いてみました。で、カッコいいんですけど、自分が取り入れるべきものがそんなになかったんですよね。「日本語をメロディに乗せることを、どれだけ面白くやるか」が好きだったので、大人になってからもそこは変わらなくて。
UNISON SQUARE GARDEN「CIDER ROAD」インタビュー (3/4) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
なんかよくわかんないけど楽しいのが音楽
田淵「当然、言葉に意味がないわけではないんですけど、ただ音楽に乗る歌詞というのは、メロディーを記号化するもので、それに名札をつけるものだと思っているので。聴いた人が名札に書いてる文字を読み上げると、それは聴いた人のものになる。自分もその名札をもらって、声に出して歌えるんだという気持ちになれるのが音楽のいいところだなとすごく思っていて。〈よくわかんないけど、いいな〉というのがいちばんの褒め言葉だと思うんですよ。言葉にできない感情だったり、理由なく楽しいとか、そういう化学反応が音楽のできる役割だと思っていて。強固なメッセージは欲しい人もいれば欲しくない人もいるし、でも普遍的な音楽の役割って、〈なんかよくわかんないけど楽しいね〉って言える感覚であってほしいと思っているので、“リニアブルーを聴きながら”という単語をメロディーといっしょにもらった時に、口に出したくなるとか、友達に話したくなるとか、その人のなかでひとつの記号になれるというのは、作詞家として狙っているところではありますね」
言葉数の多さ
言葉数の多さがデメリットになる時もあるんでしょうけど、それを突き抜けたところに、すでにユニゾンはいて。言葉が詰まってて、演奏との絡みがありつつ、サビではブワッとポップになるのが、僕らの武器だと思っているので。じゃあ、それでいけるところまで、ユニゾンにしかできない極地にまでいこうと思って歌いました。
こんな話も
鈴木「今、UNISONの魅力として言われる”歌詞のアイディアがすごい”とかって昔は”分かりづらい”って言われてたし。メロディーの展開の激しさ、きらびやかさも昔は”もっとシンプルに聴こえやすいのにしろ”って言われてたし」
斎藤「うん」
鈴木「そういう昔はみんなにしたらネガティブなポイントだったけど、でも曲を作る時に”やっぱりこれが好きだから”っていうのでやってたら、いつのまにか武器になってた!」
『10% roll, 10% romance』セルフインタビュー! | SCHOOL OF LOCK!ユニゾン LOCKS!
シュガビタの大ヒット後の話
シュガビタの大ヒット後の戦略について田淵さんが語っていました。
「シュガーソングとビターステップ」が売れたあとのアルバムなので、今までUNISON SQUARE GARDENを知らなかった人も期待するわけで、そこで間違った印象を植え付けてしまうのはよくないと思いました。ここでポップに寄せていこう”という選択肢もあったと思うけど、“それは気を付けよう”と。それで、「シュガーソングとビターステップ」のように明るくメロディーがカッコ良いものもあれば、ロックバンドらしいやんちゃな曲や、おどろおどろしい曲もある、バランスの取れたものになって、全体に“ユニゾンって楽しそうだな〜”というくらいの印象になればいいかなと思って、ラインナップしているんです。
大衆を違うところに連れて行く
ポップの話と大衆の話と。
EMTG:今まで以上に幅広い楽曲が入っていますけど、どれも着地点はポップですよね。
田渕:何をもってポップかっていうと難しいんですけどね。ポップミュージックは大衆が好きなものって解釈できるんですけど、僕は大衆を違うところに連れていくものっていう思いがあって、大衆にこいつらについて行ったら間違いないなって思われるためには、俺らはこういうことをやってますって、わがままにやらなきゃって思ったんですよね。そこで、僕らは歌に重きを置いてきたから、まずそこを示さなきゃなって思ったし。UNISON SQUARE GARDEN、ニューアルバムリリース!「僕らは歌に重きを置いてきたから、まずそこを示さなきゃ」 | スペシャル | EMTG MUSIC
ユニゾンの売り方やマーケティングなどまとめ
ユニゾンの売り方やマーケティングなどまとめました。
ユニゾンのマーケティング戦略「覚えやすくしない」
ユニゾンのマーケティング戦略は特殊です。
「覚えやすくしない」ということを貫いているようです。
普通はもっとキャッチーで覚えやすいものを意識しますからね。
田淵 ユニゾンは、俺が1stアルバムだけはバンド名にしようと決めてて。それ以降はやる気ないですけど。
佐々木 毎回すごくタイトルが凝ってるじゃないですか。
田淵 凝ってるって言っても思い付きだけどね(笑)。
佐々木 ユニゾンって、バンド名と曲名がすっげえ覚えにくくてもめっちゃ売れるっていうのを初めて証明したアーティストなんじゃないかと思ってて。よくスタッフに「売れることを意識して、曲名とかタイトルとか覚えやすくしようよ」とか言われるんですけど、覚えやすくする必要ないと思うんですよ。だってユニゾンがいるから。
田淵 覚えやすいタイトルとか無理無理! 曲名に「情熱」とか付けられないもん。
佐々木亮介(a flood of circle)×田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN) (4/4) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
自分の良いと思っているものは流行りそうにないと気づいた
自分の良いと思っているものは流行りそうにないと気づいた話。
そのままその路線を貫いて、今も売れているのはスゴいですね。
田淵 僕はマジメに誠実にやってるだけなんですけどね(笑)。だいぶ前の話ですけど、どこかのタイミングで「自分がいいと思っているものは流行りそうにない」ということに気付いたんですよ。自分が「このメロディは最高だ」「このコード進行はすごい」「この言葉の乗せ方はすごい」と思っていても、それを聴いた全員が「いい」と思うわけではないっていう。僕はずっと自分にとっての王道をやってるんだけど、「ヘンなことをやってる」と思われてしまうのも自覚しているので。もちろん、この3人でやってるというのも大きいし。
ユニゾンを一番楽しめる人は「発売日にCDを買う人」
ユニゾンは、「発売日にCDを買う人」を一番楽しませる、いい思いができるようにしているようです。
Youtubeなどがある今の時代には、希少な考え方ですね。
田淵 ラジオとかで「ユニゾンは曲名を見ただけでワクワクする」というリスナーの言葉を何度か聞いたことがあって。「発売日にCD屋さんで初めて曲名を見たら、面白そうだな」となんとなく思ったんです。それは売る側にとっても楽しいイベントになるんじゃないかなと。幸いにも僕らのファンはCDを欲しがってくれる人が多いし、発売日にCDを手にする人が、一番いい思いができるようなことをやりたかったんですよね。
好きなことをやることと商業として成立させること
ユニゾンは、好きなことをやることと商業として成立させることを両立できている稀有なバンドかもしれません。
けいおんの楽曲担当で有名なTom-H@ckさんとの対談です。
Tom-H@ck そこは僕もお聞きしたかったんですよ。音楽を作るときに、ビジネス的な目線と田淵さん自身が表現したいことのバランスってどうやって取ってますか?
田淵 基本的には自分が好きな曲を作ってますね。
Tom-H@ck なるほど、そうなんですね。
田淵 僕はメロディを作るしか能がない人間だと思っていて。「自分が作るメロディを聴いて『好きだな』って思ってくれる人がどこかにいるだろう」というだけでプロになることを決めたし、今の状況はある意味、まぐれみたいなものだと思ってるんです。「シングル曲だから、こうしよう」とかビジネス的な考え方もあることはあるけど、そのために自分のやりたいことを曲げる必要はないので。特に歌詞に関しては、自分がやりたいことと違うイメージに合わせるのがすごくイヤなんですよ。
Tom-H@ck 自分が好きなことをやって、それが受け入れられるって、作家として一番幸せな道じゃないですか。
田淵 そうですね。実際、今の状況はすごく幸せだと思ってます。まあ、ビジネス的な青写真もそんなに大きくないですけどね。ヒット街道を突き進みたいとか、デカいイベントに出たいとか、世界的に知られたいみたいな気持ちは全然なくて、世の中に見つかりすぎないように、いい感じの場所にいたいと思ってるので。
ポップ哲学を貫く
田淵「長いことやってると、何が流行っていて何がウケるのかとか、すごくわかってくるんですけど、そのなかで〈自分たちがやってて楽しいもの〉をあきらめきれないというか。それで結果が出ている部分があると思っているので、今後も情熱が続く限り、ポップ哲学を貫いていけたらなと思ってます」
どんな曲を作るか
──ヒット曲に対する考え方についても聞かせてください。例えば現在のアニソンには「BPMの高速化」「音楽ジャンルの多様化」といった大きな流れがあると思いますが、その傾向に対してどんなスタンスを取っていますか?
田淵 売れるのはどんな音楽かとか、今何が流行ってるかという話はみんなしますけど、リスナーは1種類ではないですからね。売れた曲というのは、それをいいと感じる層があったというだけの話なので。
田淵 誰が歌うのか、どんなタイアップか付いているのかによっても変わってくるじゃないですか。だからアニソンについても、今のアニソンの雰囲気をそのまま「これが今のトレンドだ」と断定するのは間違いだと思っていて。「売れるアニソンがときどきあるよね」くらいの感覚で、僕らはいい曲を作っていくしかないんじゃないかな、と。
ユニゾン斎藤宏介のインタビューなど
ユニゾン斎藤宏介のインタビューなどをまとめました。
人と同じ歌い方はしたくない
斎藤宏介:僕の場合は歌い手として、みんな同じ歌い方するとつまらねえな、それを聴いて感動している人もつまらねえなとか、そういう感覚はあって。廻りと比べることで失うことがあったらもったいないし、音楽だけじゃなくいろんな面で、自分自身を突き詰めていった方が、世の中面白くなるなって感じています。
聴き心地、幅、メッセージ、全てが素晴らしいバランスで成立した、UNISON SQUARE GARDENの新作 | スペシャル | EMTG MUSIC
自由に歌うこと
─ ここからはプレイ面についてお話を聞かせてください。まずはボーカリストとして、普段はどのような点を意識していますか?
斎藤:「自由に歌う」ということかな。楽曲全体を包み込むほど大きな歌にするか、メチャクチャ狭く1点に向けて歌うか、とか。あとは、細かいピッチ感よりも勢いを重視して思い切り歌うだとか、幅を持たせながら、自由に歌うことですね。─ 曲の世界観に合わせて、歌い方のアプローチを変えるわけですね。
斎藤:歌詞やメロディに対してのアプローチですね。自分が初めて曲を聴いた時に感じたことって、きっと正解だと考えているんですよ。その感じたことを、歌で突き詰めていきたいと思っています。─ ギターに関しては、エッジの効いた鋭い音色だったり、少し丸みを帯びた柔らかい質感であったりと、バッキングひとつとっても、ニュアンスを細かく弾き分けていると感じましたが、そういったギターの音色やニュアンスは、どのようにして使い分けているのですか?
斎藤:僕の場合、そこはやっぱり“歌”ですね。僕が意識しているのは、コード・ワークだとか、すべてのプレイに意味付けをしていくということ。歌詞やメロディ運びで見えてくる景色や感情を、1つ1つ、この風景にはこのコード、こういう気持ちを伝えるにはこの歌い方というように、自分の中で意味付けをしていくんです。僕はボーカル&ギターだから、歌とギターはセットになっていて、2つで1つという感覚なんです。だから、例えばイントロで、ギターしか弾いてなくても、気持ちは歌っている時と変わらないし、リフやソロを弾いていても、帯域的に声の成分と同じ部分が出てるような気がしています。mnaviインタビュー | Vol.59:斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN) #2 | Roland Music Navi
斎藤の漏れる息のキレ具合に悶絶するスカパラメンバー
スカパラの沖さんの斎藤さんに関する話。第3者の意見は面白いですね。
沖 スタジオではブースで歌っている斎藤くんが一節一節歌い終わった瞬間や、歌詞の切れ目で「フッ」と漏れる息の切れ具合が聴こえるたびに、みんなで「クーッ!!」とシビれちゃっていましたね(笑)。なんと言うか、ブルース・リーが見得を切って「アチョー!!」と叫んだあとの余韻みたいだなあと思った。
パンツを脱いでも良い
斎藤 というか、ある種の開き直りで、俺はもう全部バレていいやと思ってるんですよ。このCDを聴いてる人に。よく「ライブはストリップだ」とか言う人がいますけど、僕もそう思ってて。もうパンツ脱いでいいなと(笑)。そうじゃないと面白くなくなっちゃうだろうし、自分も新鮮な気持ちでい続けられないだろうし。自分が自分に期待し続けてないと楽しくないから。だからそういう意味での開き直りっていうのはあるかな。
元々はギターをやっていなかった
斎藤 練習熱心な方々に比べたら、そんなに練習しているほうではないと思います。それに僕はもともとボーカル志望だったこともあって、ギターの演奏はけっこう必死なんです。バンドを結成したときにギタリストを入れたかったけど、いい人がいなくて……。
田中 いつの間にか3ピースで成立してしまったと。なるほどね。
斎藤 仕方ないから弾く、というところからスタートしてますから。曲を作っているときにいいギターフレーズが思い浮かんでしまって、「どうしよう、これをなんとか歌いながら弾かなきゃ」みたいな(笑)。
GRAPEVINE「BABEL,BABEL」特集 田中和将×斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN) (1/3) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
シャツのアイロンは自分でかける
斎藤 僕もけっこう共通するところがありますね。衣装を毎回考えるのが面倒くさかったからというのも同じですし。ただ僕は制服のような衣装を着るのが好きなので、今のシャツにネクタイというスタイルにしました。やっぱりスイッチが入るんですよね。
田中 そうなんだよね。
斎藤 「今日はやるぞ」っていうときに、決まった衣装や、ルーティンワークがあるとスイッチが入るんですよ。僕、シャツのアイロンは自分でかけたい派なんですよ。
田中 お! そこも共通。僕もずっと自分でアイロンがけしてる。
斎藤 アイロンがけのときから、ライブへのモチベーションが上がってくるんです。ステージに上がっている自分をアイロンをかけながら想像して盛り上げるんですよね。
GRAPEVINE「BABEL,BABEL」特集 田中和将×斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN) (3/3) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
syrup16gやGRAPEVINEが好き
斎藤 兄のガットギターを弾き出した頃は、スピッツの「チェリー」をものすごく聴いていた時期だったので、何となく“この音かな?”と音を探りながら曲と一緒に弾いてました。その前にピアノを習っていたので、耳コピみたいなものができたんだとは思いますが、まぁ酷いものでした(笑)。ちゃんと練習を始めたのは高校に入ってからですね。
― 何かきっかけがあったんですか?
斎藤 高校に入ってバンドを組んだからです。4人編成のバンドで、そのうちの3人が今のUSGのメンバーです。僕はギターだけを担当していて、ヴォーカルが別にいました。つまり、純然たるギタリストだったのでちゃんと練習をしましたね。
― 3ピースバンドのギター&ヴォーカルにおいて、斎藤さんは群を抜いてギターを弾いてますよね。特に昨今の若手バンドはギターソロがない場合が多いですが、USGはギターソロもしっかりありますし。
斎藤 確かに単音のギターソロは、最近あまり弾かないバンドが多いですね。あってもオクターブ(奏法)とかコードでのソロですもんね。
― 歌いながらのギターソロは誰の影響なんですか?
斎藤 syrup16gの影響かもしれません。あとはGRAPEVINEが好きだったので、2人分のギターを自分1人で弾こうとしたこともあります。
― ソロを弾く時に心がけていることはありますか?
斎藤 ボーカリストでもあるので、ソロは歌の休憩時間でもあるわけです。だから極力冷静に“熱く見える風”というか、熱い自分と冷静な自分の2人がいる感覚でソロを弾かないと、その後の歌がバタバタってなってしまうので。
syrup16g, GRAPEVINEが好きな斎藤さん。渋い。良いですね。
ユニゾン田淵智也の考え
ユニゾン田淵智也さんの考えをまとめました。
先にこちらの「ユニゾンの暴れる天才「田淵智也」の考えが好き」を読むがオススメ。
メンバーやスタッフには伝える努力が必要だった
田淵さんがメンバーやスタッフには伝える努力が必要だったという話。
最初から意思疎通がうまくいった…みたいなことはなかったようです。
田淵 それはあるかな。自分の言ってることがメンバーやスタッフに全然伝わってないことに、メジャー2年目ぐらいのときに気付いちゃったんだよ。弾き語りのデモをバンドに持って行っても、当然俺の頭の中で描いている完成図のようにはならない。自分が思っていることを思っている通りに進めるためには、マジで準備しないといけないんだなっていうことに気付いた。で、メンバーやスタッフに伝える努力をしていく中で、「あ、これだったら伝わる」みたいなポイントが見つかって、今はそのスタイルでやってる感じ。
佐々木亮介(a flood of circle)×田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN) (2/4) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
休みが嫌い
Tom-H@ck 田淵さん、休んでます?
田淵 僕は休みが嫌いなんですよ(笑)。といっても、マンガを読んだり映画を観る時間もあるので、世に言う休日はありますけど。何もしないでグダーッとするのは怖いんですよね。
Tom-H@ck それはどういう恐怖なんですか?
田淵 「明日から曲が書けなくなるかもしれない」という怖さですね。オファーがあったときは「全然書けますよ」という態度なんですけど(笑)。ただ、追い込まれるのがイヤなので、納期よりも前に提出することが多いです。
消費社会に対してものを提供している職業
田淵 落ち込むというか「音楽をやらなくてもいいのかな」って感じてしまうかもしれないですね。そもそも自分たちが世の中に必要だと思ってるから、音楽をやってるので。歌ってること、テーマとして掲げてること、ライブをやる意味……そういうところに反応してくれたらうれしいですね。5年後、10年後に「あのとき、あのバンドがいたおかげで、人生が楽しかった」って言ってもらえる存在になりたいです。
──すごくいいと思います。
田淵 消費社会に対してモノを提供してる職業だから、なかなか難しいんですが、消費だけをされると嫌じゃないですか。なので本質を伝えるためには、こっちも本気を出さないといけないですよね。
UNISON SQUARE GARDEN「CIDER ROAD」インタビュー (1/4) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
ロックとポップ
田淵 ま、現状に飽きたら、またそういうのをやるかもしれないですけどね(笑)。最初は確かにそうでした。「ほかの人がやらないことをしよう!」みたいな。だけど初期のモードにいつしか飽きてしまったんです。それでも「誰もやってないことが、もっとあるんじゃないか?」とはずっと考えてて、その途中でポップを模索し始めましたね。しかもロックバンドの形を保ったままでやりたいなって。ロックの人がロックなことをやるのはもちろんいいし、カッコいいとも思うんですが、極端な人ばかりが目につくというか……0か1のどっちかが多いんですよ。中庸って言ったらヘンに聞こえちゃうかもしれないですけど、そこを自分たちがやってみたくなったんですよね。
UNISON SQUARE GARDEN「CIDER ROAD」インタビュー (2/4) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
ユニゾンの曲の方向性は、周囲の評価に影響されない
ユニゾンの曲の方向性は、周囲の評価に影響されないという話。
田淵 少なくとも「いいね」という評価は影響しないですね。今の状況で悪い評判を聞くことはあまりないですけど、「いいね」と言われて「じゃあ、次もそっちの方向で行こう」ということはないし、僕としては「当たり前だよ。だっていいアルバムだから」と思うだけなので。
UNISON SQUARE GARDEN「春が来てぼくら」インタビュー | 温かなサウンドで未来を描く「3月のライオン」オープニングテーマ (1/3) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
田淵のプロデューサとしての一番のセンスは「全体のバランスのとり方」
田淵さんが、自身のプロデューサとしての一番のセンスは「全体のバランスのとり方」と言っています。
ユニゾンのアルバムの曲順なども決めていますしね。
田淵 あ、マジすか? 俺のプロデューサーとしての一番のセンスは全体のバランスの取り方だと思ってるので、アルバム構築学の伝授とか、ライブのセットリスト作りとかやらせてほしい。そこはもう圧倒的にセンスがあると自分で思ってる(笑)。「ここ、もうちょっとこういうバランスにしたら……」みたいなことは、好きなバンドだと余計に思うんだよね。
佐々木亮介(a flood of circle)×田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN) (4/4) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
頑張っている人はこういう人だと決めつけないほうが良い
高校生の悩みに答えています。田淵さんは考え方が自由で素敵だ。
田淵「”音大を目指すのか?そうじゃないのか?”っていう選択肢としては、”自然に考えてどうか?”っていうあなた本位の考えで良いと思うんです。自然にその環境に対して、私の才能…というか素質?”ピアノに対してここまで楽しめる”っていう。”ここまでは頑張れる。でも、ここまでは頑張れない。何故ならやりたく無いから”っていうのを全部自分の才能、手駒だと思って、その中で何となく自然に暮らしていくっていう事が、僕は一番…最終的には役に立つ気がしていて。”ピアノが好き!でもそこから先に深める事は頑張れない!”っていうあなたにしか出来ない思わぬ天職があったりするので【 “頑張ってる人はこういう人だ”っていうのはあんまり決め付け過ぎない 】ほうがいいんじゃないですかね?」
MCはないほうが良い
ライブではMCはないほうが良いというのが持論のようです。
田淵 なるべくMCはないほうがいいんだよ。ロックバンドなんだから。
佐々木亮介(a flood of circle)×田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN) (2/4) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
MCに関する話はここでもしていました。
田淵 「ボーカルだけがしゃべるべきだ」と思ってるんですよね。僕がしゃべるのは10年に1回くらいでいいかなと。11周年のメモリアル的なライブ(2015年7月に開催された日本武道館公演)でしゃべったから、次はその10年後ですね(笑)。
Tom-H@ck ハハハ(笑)。でも、こういう場では話してますよね?
田淵 ラジオでも取材でもしゃべってますね。ライブは音楽を聴きにくるところだと思ってるし、僕らも「明日もがんばろうぜ!」みたいなことを言うバンドではないので、そんなにMCは必要ないのかなと。ひと言もしゃべらないくらいでいいけど、まだ実力が到ってないので、ときどきボーカルがしょうもない話をしようかって、極端に言えばそんな感じなんですよ。ライブで一番意識しているのは曲の流れ、セットリストの組み方なので、それ以外の印象を与えたくないんですよね。
The Pillows(ピロウズ)が好き
田淵 俺はたぶん高2だと思うんですけど、友達がずっと「ピロウズがいい」って言ってて、聴かせてもらったら、ホントにめっちゃよくて。「これ、全部買わないといけない気がする」と思って、かなり短いスパンでCDを全部そろえました。高校生のときってわりとお金があったんですよ。バイトしたお金を食費とかに使わなかったから。
田淵 中2、中3の頃がちょうどメロコアブームだったんですけど、あんまりなじめなかったんですよね。その頃はとにかくTHE HIGH-LOWSが好きで、「THE HIGH-LOWSだけ聴いてた」って言っても過言ではないくらいだったので。もちろん「いいな」と思うものはあったし、バンドでコピーとかもしてたんだけど、「ずっと聴いていたい」と思うようなバンドにはなかなか巡り合わなくて。なんて言うか、言葉がわからない音楽が苦手なんですよね、俺は。メロコアのバンドは英語の歌詞も多いし、日本語詞であっても――最近のJ-POPもそうなんですけど――異常にわかりやすいものに対して、逆に「僕にはわからない」って思うこともあって。でも、ピロウズの「Crazy Sunshine」の「全世界の腰抜けモンキー 未完成のゲームに夢中」っていう歌詞を聴いたとき、「すげえわかる!」って思ったんですよね。この言葉は自分にすごくしっくり来るなって。その出会いは今でも覚えてますね。
ピロウズはトリビュート・アルバムも出ましたし、色々なロックバンドに愛されています。
ユニゾンも確実にその影響を受けていたんですね。
こんな話もあります。泣ける。
田淵 自分の経験で言うと、メジャーの1st(2009年発売「UNISON SQUARE GARDEN」)、2nd(2010年発売「JET CO.」)の間でめっちゃ迷走してたときがあって。魂が折れそうになりながら、ピロウズのライブにチケットを買って行ってたんですけど、アンコールでさわおさんが「すぐに誰かに理解してもらわなくてもいい」って言ったんですよね。「自分の信じるものに突き進め。そうしたら、いい夢を見せてやる!」って「GOOD DREAMS」をやったんですけど、俺、号泣しちゃって。そのときに「俺、めっちゃ迷走してたな。ちゃんと自分の信じたことをやろう」って思ったんですよね。そうやって思わぬメッセージが飛んでくるんですよ、ときどき。
GOOD DREAMSはthe pillowsの2004年の曲ですね。
ユニゾン鈴木貴雄のインタビュー内容など
ユニゾン鈴木貴雄さんのインタビュー内容などを引用しました。
10代の時の自分に向かって演奏している
10代の時の自分に向かって演奏しているというお話。良いですね。
鈴木 ライブのときは“客席に十代のときの自分がいる”と思っていて。そいつは窮屈に生きているし、周りになじめてないんだけど、ライブを通して「お前の生き方でがんばれ」ということを伝えたいんですよ。いつも通り、今年もそれをやっていきます。
UNISON SQUARE GARDEN「春が来てぼくら」インタビュー | 温かなサウンドで未来を描く「3月のライオン」オープニングテーマ (3/3) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー
タイバニはユニゾンの理想とする人間像
EMTG:もはやUNISON SQUARE GARDENと『TIGER & BUNNY』は、切っても切れない関係性ですけど、どうしてそうなれたと思いますか?
鈴木貴雄(Dr):理念みたいなものが共通しているんですよね。僕は特に共感するのは、タイバニの、本来は弱い人が涙を隠して、笑顔を見せながら努力しているヒーロー像と、僕がいち人間としてなりたい理想像が一致しているところで。だから、バンドがタイバニに寄せて曲を書くのではなく、バンドがあるべき姿を追求していったら、僕が理想とする人間を追求していったら、タイバニとリンクしていったんだと思います。ユニゾン流バラード!? タイバニと3度目のタッグを組んだ「harmonized finale」 | スペシャル | EMTG MUSIC
ドラムは生楽器
鈴木
ドラムに関してはカッコ良いことを100言うより、良い演奏を1するだけですね。それが最近すごく研ぎ澄まされているような気がします。音がカッコ良ければ、それだけで思っていることは証明できるというか。そのカッコ良いっていうのも、俺の中ではいかに感情に振れ幅があるかっていう。音楽は全部感情だと思ってて。楽しい時は振りきって、悲しい時も振りきって悲しくていい。自分自身もそういう人間でいたいし、ドラムは生楽器だからそれが一番表現できる楽器だと思う。【UNISON SQUARE GARDEN】誰かの目が覚めたり、夜が明けたり、何かのきっかけになればいい | OKMusic
だまし絵と岡本太郎とスーパーバタードッグが好き
すごい良い趣味!w
鈴木:だまし絵が好きで、岡本太郎が好きで、スーパーバタードッグが好きで、っていう俺が叩くから、こういう音楽になっているんだと思います。
UNISON SQUARE GARDEN、ニューアルバムリリース!「僕らは歌に重きを置いてきたから、まずそこを示さなきゃ」 | スペシャル | EMTG MUSIC
以上です。
面白かったら「ユニゾンの天才「田淵さん」の考え方が好き」という記事もぜひどうぞ。