「今、話題のFIREって何?早期リタイアのこと?」
という質問にお答えします。
目次
FIREとは何か?
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略語。
「経済的に独立して、早期退職する」生き方のことを指します。
イメージとしては
- 若いうちに高給取りな仕事につく
- できるだけ節約し資産を増やす
- アーリーリタイアする
- 資産運用などで不労所得を得る
- たまに労働しつつも、自由に好きなように暮らす
という感じ。
主に、ミレニアル世代(1981~96年生まれ世代)の人々が実践していまして、アメリカ・カナダを中心にムーブメントが起きています。
※英語でクビを意味する「FIRE」ともかかっていて、洒落ていますね
FIREムーブメントのきっかけ「Mr. Money Mustache」
FIREムーブメントのきっかけは「Mr. Money Mustache」というブログです。
エンジニアのPete Adeney(ピート・アデニー)さんは、共働き。
夫婦で年収750万円のソフトウェアエンジニアの仕事をしていました。
徹底した節約の結果、30歳にして
- 20万ドルの家
- 60万ドルの貯金
という資産を手に入れ、仕事をやめました。
このことをブログで書いた結果、大きな話題となり「FIRE」に憧れる人々が増えてきた、という流れですね。
FIREの種類(Lean FIRE、Fat FIRE)
FIREには3種類あります
- Lean FIRE:激しく節約し、貯金する。退職後も切り詰めた生活
- FIRE:普通の生活スタイルで、貯金する。退職後もゆとりある生活
- Fat FIRE:豊かな生活スタイルで、貯金する。退職後も豊かな生活
30歳などで非常に若い年齢でリタイアする人々は、アメリカの消費社会に疲れて、物欲がない人も多いです。
彼らはLean FIREを選択していて、生活費はかなり抑える代わりに、少ない貯金で仕事をやめていますね。
アメリカンドリーム的な「早期リタイア」との違いは?
従来のアメリカンドリーム的な「早期リタイア」は
- ビジネスを頑張る(競争は良いことという価値観の元)
- ビジネスで成功する
- 若いうちに引退する
- 社会貢献する(ボランティアなど)
という道が王道でした。
※日本の概念だと「セミリタイア」に近い
一方でFIRE的価値観の早期リタイアは
- ビジネスを頑張る(競争から早く抜けるため)
- ビジネスで成功する
- 若いうちに引退する
- 自分らしく生きる(スローライフ、トラベル)
という感じで、やっていることは近いです。
しかし、仕事に対する考え方、リタイア後の行動が異なりますね。
FIRE関連の記事まとめ
その他、大手メディアのFIRE関連の記事も参考になりますよ↓
- 20代、30代でリタイアする「FIREムーブメント」が流行ってる
- 100万ドルをためて、30代でリタイア。FIREムーブメントとは
- 「就労から逃げ出すために」ミレニアル世代に支持されるこれからの新しい生き方「FIRE」とは?
- 経済的に独立して早期リタイアをする方法
あと実際にFIREした人々の情報はこちら
アメリカのFIREの実例
どんな人達がFIREを実現したのか気になったので
- 職業
- 家庭環境(結婚、共働き、子供など)
- リタイア年齢
- 貯金額
を調べてみました。
とりあえず3人ほどピックアップ。
- 職業:金融業界
- 家庭:3人(夫婦+子供1人)
- 年齢:29歳
- 貯金:225万ドル
カールさん夫婦の場合
- 職業:システムエンジニア
- 家庭:3人?
- 年齢:43歳
- 貯金:120万ドル
ジョーとアリー夫婦の場合
- 職業:学校の教員
- 家庭:3人(夫婦+子供1人)
- 年齢:30代前半
- 貯金:100万ドル
これらの貯金額でFIREしたようですね。
FIREに必要な考え方と4%ルールについて
FIREするためには「4%ルール」を参考にしている人が多いようです。
FIRE(早期引退)に必要な貯金額を計算する4%ルールとは?
ブログ「Mr. Money Mustache」で、FIRE(早期引退)に必要な貯金額を計算するのに、4%ルールが紹介されています。
4%ルールとは「年間支出×25」の額を貯めようという考え。
これは、年間支出(生活費)の25年分のお金を基準にしています。
これだけの金額があれば「年利4%の運用を行うことで、元本を減らさずに生きられる」という考えに基づいています。
※仮に年間生活費が400万円の家庭なら、1億円貯める必要があるということ
FIREの問題点は?将来の生活費の変化は?
FIREするとして気になるのは
「30歳のときの予想した生活費のまま暮らせるの?」
という点。
正直、お金が足りなくなりうるリスクはいくらでもありますよね↓
- 生活環境の変化(贅沢したくなる)
- 病気になる
- 経済状況の変化(税制や政府補助の変化)
- 投資に失敗する
- 想像以上に生きすぎてしまう(人生100年時代を超える?)
その場合は、再度働くしかありませんよね…。
とはいえ、若いうちにそれだけの貯蓄ができる人というのは
- 労働者として優秀(期間が空いても再雇用されうる)
- 経営者として優秀(改めてビジネスを起こせる)
という気もするので「稼げない心配」はない気がしますね。
って感じでFIREの紹介でした。
最後に橘玲さんの書籍で書かれていた一文が心に刺さったので載せておきます。
「渋滞につかまって通勤に4時間かかったある日、突然気づいたの。これは私が求めていた人生ではないと」とブログに書いたジャミラ・スーフラントさん(38歳)は、2年かけて夫婦で16万9000ドル(約1830万円)を貯金した体験を報告して大きな話題になり、ポッドキャストは50万回ちかくダウンロードされました。
ジャミラさん夫婦は空き時間に副業をはじめたほか、外食や娯楽の予算に制限をつけ、余ったお金を貯蓄と投資に回したことで、18年秋に念願かなって会社を辞めることができました。
「人生の主導権を握るのが究極の目標。あと数年のうちに、完全にお金から自由になるつもり」と語っています。
引用元:橘玲「働き方2.0vs4.0」
困難そうだけど魅力的な生き方「FIRE」。
どうすれば実現できるのか、ヒントとなるのは、下記の本ですかね。